こんばんは。
今日は「最近味覚がおかしいかも・・・」と悩んでいる方にお伝えしたい情報です。
今回は「亜鉛(Zn)」を紹介します。
亜鉛とは
亜鉛もこれまで紹介してきた「ミネラル」の一種です。
亜鉛は体内に約2gほど存在します。
前回紹介した「鉄」と同じくらいの量なのですが、尿や背の中に排泄される量は亜鉛の方が何十倍も多いようで、ダイエットや運動によって亜鉛は不足気味になるんだそうです。
また、主に
- 魚介類(牡蠣,ほたて,カニなど)
- 肉類(豚レバー,牛肉など)
- 納豆
- 卵
などに多く含まれています。
また、意外なところでこのような商品もありました。
亜鉛の効能について
主な効能には
- 味覚を正常に保つ
- 成長の促進(新陳代謝を助ける)
- 抜け毛の予防
- 生殖機能の維持(アメリカでは亜鉛を「セックスミネラル」とも呼ぶそうです)
- 生活習慣病の予防,改善
- 二日酔いの予防
など、本当に多くあります。
それでは、今日のテーマ「味覚」について説明をしていきたいと思います。
まず、人間が味を感じる仕組みに関して説明します。
人間は舌と上顎の奥に多いという「味蕾」に存在する「味細胞」で味を感知します。
ただ、この味細胞はとても短命で、いわば「使い捨て」の細胞なのです。
「味細胞がなくなったらどうなる・・・?」
もちろん、新しい細胞を作ります。(なので、新陳代謝が盛んなのです。)
この細胞を作るためには酵素(生体内に存在する触媒です)が活発に働く必要があるのですが、亜鉛はこの酵素が効果的にはたらくために必要不可欠のミネラルなのです。
つまり、亜鉛が不足すると
- 味細胞をつくるための酵素がはたらきにくくなる
↓ - 体内の味細胞が減少する
↓ - 味を感じにくくなる(味覚障害になる)
というわけなんです。
もう少し詳しく知りたい方は、このような動画もあります。
(こちらへ。)
合わせて、この動画でもあるのですが、味覚障害は新陳代謝が衰えてくるご年配の方に起こりやすい症状なんだそうです。
また、亜鉛が不足すると、この味細胞にかかわらず様々な場所にある細胞の新陳代謝が悪くなります。
その結果、上に示した「成長の促進」に照らし合わせると
- 幼少期:身長があまり伸びない
- 成人 :肌や爪などのターンオーバーがうまく行かなくなる
などの現象が見られます。
(それ以外の効能にも影響を与えます)
最後に
そんな亜鉛ですが、前回紹介した鉄と同様、ただ食するだけでは体内に吸収されにくいんです。
こちらも鉄同様「ビタミンC」と一緒に食すると、体内に吸収されやすくなります。
なので、牡蠣(亜鉛を含んでいる)にレモン(ビタミンCを含んでいる)をかけて食べるのは、化学的にとても理に適っているということなのです。
おすすめの関連記事
2016-07-10
幼少期の脳の発達に欠かせない!アラキドン酸のすごさを理解してみましょう。
2016-07-10
リノレン酸にはいくつか種類がありますが、どれもいいものばかり。アレルギーにアトピ・・・
2016-07-03
「脂でスキンケア?」意外かもしれませんが、業界では有名な話なんですよ。キーになる・・・
2016-07-03
オリーブオイルが体に良いとされているのは、なぜか知っていますか?オレイン酸がその・・・
2016-06-25
脳の活動を活発にしたかったら、この物質の力を借りましょう。ドコサヘキサエン酸は記・・・
SHARE