こんばんは。
今日は「体の中から綺麗になりたい!」と思う方に朗報です。
今回は「硫黄(S)」を紹介します。
硫黄について
硫黄はこれまで紹介してきた「ミネラル」の一種です。
ただ、他のミネラルと少々異なる性質をもっています。
そもそもミネラルはビタミンと同じで「体内で合成されず、ごく微量で」『三大栄養素(糖質,脂質,タンパク質)』のはたらきをサポートする、のが主な役割でしたよね。
そんなミネラルとビタミンには大きな違いがありました。
さて、ここで質問です。
その「大きな違い」とは何だったでしょうか?
・ミネラル:単一の元素から構成
・ビタミン:複数種類の元素から構成(主に炭素(C),水素(H),酸素(O))
でしたね。
なぜ、このことを復習したかというと、今回紹介する硫黄は
という特徴があるのです。
なので、硫黄は
- 肉類
- 魚類
- 卵
- 牛乳
など、タンパク質を多く含む食品に含まれているということになります。
硫黄の効能について
主な効能は
- 軟骨,骨,腱,皮膚,髪,爪などをつくる
- 肝臓での解毒作用を助け、有害ミネラルの蓄積を防ぐ
- 糖質や脂質の代謝を助ける
があります。
初めの効能は
- 硫黄がアミノ酸に含まれている
↓ - アミノ酸が集まってタンパク質が出来る
↓ - タンパク質がこれらの構成要素である
ことを考えれば、理解しやすいと思います。
それでは、今日のテーマ「肝臓での解毒作用を助け、有害ミネラルの蓄積を防ぐ」について説明したいと思います。
今回二回目の質問です。
突然ですが、社会などで習う「四代公害病」を全て言えますか?
・水俣病
・新潟水俣病
・イタイイタイ病
・四日市ぜんそく
です。
実はこれら公害病は
- 水俣病,新潟水俣病→Hg(水銀)
- イタイイタイ病 →Cd(カドミウム)
- 四日市ぜんそく →S (硫黄)の酸化物
とそれぞれ原因となる物質が分かっています。
この中でHg(水銀)とCd(カドミウム)は、先に述べた「有害ミネラル」なのです。
これら有害ミネラルは、体に必要な必須ミネラルのはたらきを阻害してしまう困ったものなんです。
そこでこの硫黄の出番です。
体内に有害ミネラルが入ってくると、腎臓や肝臓で硫黄を含んだ化合物「メタロチオネイン」が合成され、有害ミネラルと結合し、その後排出されるのです。
つまり、体内に入った有害ミネラル(毒素)を『排出(デトックス)』するわけです。
注意していただきたいのは、四日市ぜんそくの原因物質は硫黄の「化合物」(酸素などが結合してできた化合物)であり、硫黄単体ではないということです。
最後に
身近(?)にある硫黄を含んだ化合物と言えば
- 硫化水素(H2S)
- 二酸化硫黄(SO2)
などの気体です。
これらは温泉(硫黄泉)に含まれる物質で、あの特有のにおいのもとになっています。
こちらのページに詳しい内容があるので、もしよかったらのぞいてみてください。
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