美容/健康

リノレン酸にはいくつか種類がありますが、どれもいいものばかり。アレルギーにアトピーに大活躍してくれます!

-脂肪酸

2016-07-10

こんばんは。
今日は「アレルギー,アトピー」で悩んでいる方にお伝えしたい情報です。
今回は「リノレン酸」を紹介します。

リノレン酸とは

今日紹介するリノレン酸には、いくつかの種類があります。

その中で、今日取り上げるのは「αリノレン酸」「γリノレン酸」の2種類です。(これらは「1番目に見つかった(α)」「3番目に見つかった(γ)」リノレン酸です)

そして、この2種はどちらも

ですが、「α:n3系」「γ:n6系」と構造が少し異なっています。

また、αリノレン酸

  • エゴマ
  • 亜麻

などから、γリノレン酸

  • 月見草
  • カシスの種子

から摂取できます。

それとは別に、γリノレン酸は摂取した「リノール酸」から体内合成することもできます。

エゴマオイルに関しては、このような動画がありました。

リノレン酸の効能について

少々重なる部分はありますが、αとγリノレン酸の主な効能を別々に紹介すると

αリノレン酸

  • 血流改善
  • アレルギーの抑制
  • 老化防止
  • うつ症状の改善

γリノレン酸

  • 生活習慣病の予防
  • アトピー性皮膚炎に対する効果
  • 月経前症候群(PMS)に対する効果

などがあります。

この中から今日のテーマ

  • アレルギーの抑制(α)
  • アトピー性皮膚炎に対する効果(γ)

を説明していきたいと思います。

まず、前者に関してですが、ポイントとなる化合物があります。

それは、前回紹介した「リノール酸」です。

このリノール酸は、必須脂肪酸であり大切な役割を担っていますが、過剰摂取でアレルギーを引き起こすことが知られています。

実はαリノレン酸はリノール酸が作用する場所に先回りして、リノール酸がはたらけないようにすることができるのです。
(これは「競合的にはたらく」といいます)

アレルギー反応のすべての原因がリノール酸ではありませんが、少なくともαリノレン酸を摂取することで、リノール酸からくるアレルギーは防ぐことができるというわけです。

次に、後者に関してですが、次に示す2つの実験結果があります。

1つは「軽度から中位度のアトピー患者(局所ステロイド利用)に対して、γリノレン酸を投与」したところ、目に見える効果があり、とくに「かゆみ」に対する効果が優れていることが分かったとのことです。
(この効果は、γリノレン酸の投与量を増やすほど効果が増加することも分かったそうです)

もう1つは「重度のアトピー患者に対して、γリノレン酸を多く含む月見草油入りのカプセルを投与」したところ、被験者のうち46%が開始1から4週間で、44%は4~12週間で改善が見られたそうです。
さらに、これらの患者はアトピー症状に効く薬として使われる「抗ヒスタミン薬」や「局所ステロイド」の使用量が50~70%も減少できたそうです。

最後に

γリノレン酸は、体内で「プロスタグランジン」という生理活性物質(生理活動に影響を与える物質)の産出を調整しています。

現在このプロスタグランジンが、月経前の

  • イライラ
  • 胸のハリ
  • むくみ
  • 頭痛

などの症状を示す「月経前症候群」に関係しているといわれています。

実際、月経前症候群の症状を訴える女性の多くは、γリノレン酸の血中濃度が引くことが研究から分かっているそうです。

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安達 弘行

安達 弘行

TEPPAN塾長

化学専門塾の塾長を務めながら、大手予備校でも講座を担当しています。趣味は旅行と海外サッカーです。

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