こんばんは。
今日は「腸の調子がちょっと悪いかも・・・」と悩まれている方にお役に立ててほしい情報です。
今回は「イヌリン」を紹介します。
イヌリンとは
このイヌリンも前回の「グルコマンナン」同様、水溶性食物繊維の一つです。
このイヌリンを含む食品は
- ごぼう
- キクイモ
- にら
などです。
この中で特にごぼうは、このイヌリン以外にも多くのポリフェノールなどを含んでいるので、健康に意識が高い方には次のようなことに気を付けて食されるといいと思います。
イヌリンの効能について
主な効能は
- 腸内の環境を整える効果
- 糖尿病を予防する効果
- ダイエット効果
などがあります。
この中から今日のテーマ
- 腸内の環境を整える効果
について説明していきたいと思います。
イヌリンは、体内で分解されると「フラグオリゴ糖」としてはたらきます。
この物質は腸内の調子を整える「ある菌」のエサになるんです。
ここで質問です。
この「ある菌」とは何でしょう?
(ヒント:ヨーグルトなどを食べると、この菌が増加します。)
この菌には色々な種類があるんですが、その中でも特に
- ビフィズス菌
- 乳酸菌
を増加してくれます。
人間の腸内にはおよそ100種類,100兆個以上の腸内細菌が住み着いています。
そして、これらをまとめて「腸内フローラ」と言います。
(「フローラ」とは花畑のことです。細菌類が作る集まりが色鮮やかで、形がきれいだからそう名付けたようです。)
この「腸内フローラ」は、近年になって注目度が上がっていて、研究も進んでいます。
少し話がそれましたが、この増加する「善玉菌」が腸内で勢力争いをしている「悪玉菌(大腸菌やピロリ菌など)」に優勢であれば腸の調子も良く、劣勢になると便秘などの症状として現れるのです。
最後に
このイヌリンにダイエット効果があることを触れておきたいと思います。
(気になる方、多いですよね(笑))
イヌリンは、食物繊維なので消化されにくいわけですが、仮に消化されても「ブドウ糖(グルコース)」になるのではなく、「果糖(フルクトース)」になります。
そして、この果糖(フルクトース)は体内に吸収されにくい性質をもつのです。
結果として血糖値は上がらないことになります。
さらに、血糖値が上がらないことで、本来血糖値を下げるためにはたらいている「インスリン」の分泌量を少なくします。
このことから、インスリンを生成する膵臓の負担が減り、インスリン生成がスムーズに行われることになります。
(なので、イヌリンを含む食品は「天然のインスリン」と呼ばれています。)
また、水溶性食物繊維のイヌリンは、体内で「ドロドロ」の状態になり、一緒に食べた他の物質を吸着して吸収しにくくします。
つまり、甘いものや炭水化物を摂取しても吸収しにくくしてくれ、自身が分解されても血糖値も上がらない、という意味でダイエットには適しているというわけです。
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