こんばんは。
今日は以前紹介した「鉄」同様「貧血に悩んでいる方」に朗報です。
今回は「銅(Cu)」を紹介します。
銅とは
銅もこれまで紹介してきた「ミネラル」の一種です。
突然ですが、現在日本で使われている硬貨が何種類あるか、即答できますか?
(500円,100円,50円,10円,5円,1円です。実物はこちらへ。)
実は、この中で1円玉を除いてすべての硬貨にこの銅が入っています。
- 500円玉:ニッケル黄銅(銅は72%,残りはニッケルと亜鉛)
- 50,100円玉:白銅(銅は75%,残りはニッケル)
- 10円玉:青銅(銅は95%,残りは亜鉛とスズ)
- 5円玉:黄銅(銅は60~70%,残りは亜鉛)
となっています。
銅は、金や銀ほどではないですが、酸化されにくく安定なので硬貨として使用されています。
(昔の金貨や銀貨は、銅より安定な金や銀を使っていたということです。)
銅の効能について
主な効能は
- 貧血の予防
- 免疫力の強化
- 動脈硬化の予防
- 成長促進
- 髪や肌の健康を保つ
- 殺菌作用
などがあります。
この中から、今日のテーマ「貧血」に関して説明していきたいと思います。
以前紹介した鉄の回で「ヘモグロビンを合成する際の材料の1つが鉄なので、鉄が貧血に関係している」と説明しました。
そもそも、このヘモグロビン、何をしている物質かご存知ですか?(本日2回目の質問です!)
さらに、このヘモグロビンは次の2つからできています。
- ヘム(鉄を含む「赤い」色素)←酸素はこのヘムに結合します
- グロビン(タンパク質)
(この事実を知っている方は、なかなかいないと思いますよ(笑))
では、今回紹介する銅は「鉄をヘムに変換する手伝い」をしているのです。
もう少し詳しく説明すると、銅は「セルロプラスミン」というタンパク質の構成成分になっており、このタンパク質が鉄をヘムに変換するために必要な物質なのです。
つまり、食事やサプリメントで鉄分を摂っても、体内の銅の量が少ないとヘモグロビンは合成されず、そのまま排出されるだけとなってしまうのです。
余談ですが、人間の血はこのヘモグロビンの影響で「赤」ですが、イカやカニなどの一部の生物の血は「青」ですよね。
この違いはこれらの生物には、鉄の代わりに銅がヘムに含まれているからです。
(なので、ヘモグロビンではなく「ヘモシアニン」と呼びます)
このヘモシアニンに酸素が結合すると、「青い血」が出来るんだそうです。
最後に
主な効能のところに書きましたが、銅には「殺菌効果」があることが分かっています。
(これは銀なども同様です。)
具体的には
- MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)
- レジオネラ菌
- 病原性大腸菌o-157
などに効果があることが実証されています。
昔から「銅壺(どうこ)の水は腐らない」と言われているのは、この効果のおかげです。
実生活では「プールや貯水池の浄化」などで使われているそうです。
(このようなプロジェクトも動いているようです。)
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