こんばんは。
今日は「最近、物忘れが・・・」と悩んでいる方にお届けしたい情報です。
今回は「アラキドン酸」を紹介します。
アラキドン酸とは
このアラキドン酸は
- 多価不飽和脂肪酸
- n-6系
に属します。
「n-6系」なので「必須脂肪酸」に含まれます。
また、
- エイコサペンタエン酸:EPA
- ドコサヘキサエン酸:DHA
と同様に、このアラキドン酸も「ARA」という略号があります。
アラキドン酸は摂取したリノール酸から、体内合成することもできますが、
- 肉類
- 魚介類
- レバー
- 卵
などの動物性食品に含まれています。
(植物性食品にはほとんど含まれていません)
なので、現代の食生活を考えると、ほとんど不足することがないとされています。
ただ、体内で合成する力が弱く、これらの食事をまだとれない「乳幼児」はアラキドン酸が不足しがちです。
しかし、以下に示しますが、「彼らこそ」アラキドン酸が必要なのです。
なので、最近はアラキドン酸入りの粉ミルクが売られているとのことです。
アラキドン酸の効能について
主な効能は
- 学習力,記憶力の向上
- 免疫機能の調整
- 高血圧の予防
- コレステロール値の低下
などがあります。
この中から、今日のテーマ
- 学習力,記憶力の向上
について説明していきたいと思います。
脳の中には「神経細胞」という細胞があります。
これはその数とネットワーク効率によって「頭の回転の良さ」「記憶力の良さ」が決まるといわれています。
ここで質問です。
脳の中に存在する「神経細胞」はいくつくらいあるのでしょうか?
アラキドン酸は、これだけ多く存在する神経細胞の細胞膜を構成しているのです。
そして、この細胞膜を柔らかくするはたらきをになっています。
「細胞膜が柔らかいとどうなるの?」
と思われるかもしれませんね。
実は、細胞膜が柔らかいと、情報がスムーズに伝達されやすくなる(神経伝達物質がスムーズに放出される)ことが研究から分かっています。
なので、アラキドン酸が「学習力」や「記憶力」に大きく関わっているというわけです。
あっ、おまけの話ですが、昔から「老化とともに脳細胞は死滅していくだけ・・・」と言われていましたが、最近の研究では年齢を重ねても、脳細胞は若いころに比べて少ないですが合成されているそうです。
最後に
今回の内容に関して、サントリーでは、次のような研究を重ねています。
(こちらのHPへ)
この中で、面白い考察がありました。
「肉を食べると元気が出る,幸せな気分になる」のは、「体内のアラキドン酸の一部が変化して『アナンダマイド(またはアナンダミド)』という物質が合成され、脳内で合成されると不安やおそれが軽減し、至福感・多幸感を感じるから」とありました。
研究が進んできて、もしかしたら、人間の感情なども「・・・という物質が、人間の・・・という感情を引き起こしている」とわかる日も来るんですかね。
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