美容/健康

幼少期の脳の発達に欠かせない!アラキドン酸のすごさを理解してみましょう。

-脂肪酸

2016-07-10

こんばんは。
今日は「最近、物忘れが・・・」と悩んでいる方にお届けしたい情報です。
今回は「アラキドン酸」を紹介します。

アラキドン酸とは

このアラキドン酸

に属します。
「n-6系」なので「必須脂肪酸」に含まれます。

また、

と同様に、このアラキドン酸も「ARA」という略号があります。

アラキドン酸は摂取したリノール酸から、体内合成することもできますが、

  • 肉類
  • 魚介類
  • レバー

などの動物性食品に含まれています。
(植物性食品にはほとんど含まれていません)

なので、現代の食生活を考えると、ほとんど不足することがないとされています。

ただ、体内で合成する力が弱く、これらの食事をまだとれない「乳幼児」はアラキドン酸が不足しがちです。

しかし、以下に示しますが、「彼らこそ」アラキドン酸が必要なのです。

なので、最近はアラキドン酸入りの粉ミルクが売られているとのことです。

アラキドン酸の効能について

主な効能は

  • 学習力,記憶力の向上
  • 免疫機能の調整
  • 高血圧の予防
  • コレステロール値の低下

などがあります。

この中から、今日のテーマ

  • 学習力,記憶力の向上

について説明していきたいと思います。

脳の中には「神経細胞」という細胞があります。
これはその数とネットワーク効率によって「頭の回転の良さ」「記憶力の良さ」が決まるといわれています。

ここで質問です。
脳の中に存在する「神経細胞」はいくつくらいあるのでしょうか?

答えは「1千億個」です。

アラキドン酸は、これだけ多く存在する神経細胞の細胞膜を構成しているのです。
そして、この細胞膜を柔らかくするはたらきをになっています。

「細胞膜が柔らかいとどうなるの?」
と思われるかもしれませんね。

実は、細胞膜が柔らかいと、情報がスムーズに伝達されやすくなる(神経伝達物質がスムーズに放出される)ことが研究から分かっています。

なので、アラキドン酸が「学習力」や「記憶力」に大きく関わっているというわけです。

あっ、おまけの話ですが、昔から「老化とともに脳細胞は死滅していくだけ・・・」と言われていましたが、最近の研究では年齢を重ねても、脳細胞は若いころに比べて少ないですが合成されているそうです。

最後に

今回の内容に関して、サントリーでは、次のような研究を重ねています。
こちらのHPへ)

この中で、面白い考察がありました。
「肉を食べると元気が出る,幸せな気分になる」のは、「体内のアラキドン酸の一部が変化して『アナンダマイド(またはアナンダミド)』という物質が合成され、脳内で合成されると不安やおそれが軽減し、至福感・多幸感を感じるから」とありました。

研究が進んできて、もしかしたら、人間の感情なども「・・・という物質が、人間の・・・という感情を引き起こしている」とわかる日も来るんですかね。

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安達 弘行

安達 弘行

TEPPAN塾長

化学専門塾の塾長を務めながら、大手予備校でも講座を担当しています。趣味は旅行と海外サッカーです。

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