こんばんは。
今日は「最近、胃の調子が・・・」と悩まれている方にお届けしたい情報です。
今回は「塩素(Cl)」を紹介します。
塩素とは
塩素はこれまで紹介してきた「ミネラル」の一種です。
塩素の英語表記「Chlorine」の語源はギリシャ語の「黄緑」であり、中国ではこの「色」に対応する漢字をあてているそうです。
(ただ、日本名は「誤訳」が原因で、まったく色に関係しない漢字があてられてしまっています・・・)
塩素は食塩(塩化ナトリウム)に含まれているので、「塩素を含む食品=食塩を含む食品」と考えていただければ、ほぼ不足することはないと想像できると思います。
塩素の効能について
主な効能は
- 消化の促進
- 殺菌,消毒効果
- 胃の中のpHの調整
- 血液のpHバランス,浸透圧の調整
などがあります。
「塩素消毒」という言葉を聞いて、「あの臭いか・・・」と想像される方も多いのではないでしょうか?
実際は塩素という物質が消毒効果を示しているのではなく、塩素を含んだ「次亜塩素酸イオン」というイオンが消毒効果を示しているのです。
(大学受験で化学を必要とするお子さんがいたら聞いてみてください。必須事項です!)
それでは今日のテーマ「消化の促進」に関して説明したいと思います。
胃の中に入っている消化液「胃液」には
- 塩酸
- 消化酵素(ペプシンと言います)
- 粘液
でできています。
ここで質問です。
これらのうち、塩酸,消化酵素はどのような性質か、何をするものなのかが想像しやすいと思いますが、「粘液」は何のために入っているでしょうか?
「胃酸による障害が出ないよう、胃を守るため」
です。
この粘液がないと、胃酸と胃の内壁が「直接」接することになり、炎症を起こしてしまいます。
例えば、最近よく耳にするようになった「逆流性食道炎」はこの胃酸による炎症が理由で起こる病気です。
(この症状は、胃酸などが食道に逆流し、食道の粘膜を刺激し、炎症などを起こす病気です。)
少々長い動画ですが、とても勉強になる動画です。
この粘液は
- ストレス
- エタノール
- 加齢
などで分泌量が減少してしまうとのことで注意が必要です。
消化のことに話を戻します。
確かにこの胃酸で食べ物は消化されます。
ただ、主に消化の役割を担っているのは「消化酵素(ペプシン)」であり、塩酸はこのペプシンのはたらきを促進しているのです。
つまり、この「酸」を構成している塩素が消化を促進しているというわけです。
最後に
夏などの暑い時期に汗をいっぱいかき、さらに水をガブガブ飲むと体内の「塩素(塩分)濃度」の低下が起こります。
その結果
- 食欲不振
- 下痢
などが起こることがあるので、出来れば喉が渇く前に「スポーツ飲料」などで水分を補給することが良いんだそうです。
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